バージョンアップで強化したポイント/「学童期・思春期メッセージ」第13回編集会議開催報告
コンテンツチームの荻原です。
きずなメールは「テキストでつながり続けるセーフティネット」です。2024年8月27日現在、5万7846人の読者の方とつながり続けています。
より長くつながりつづけるために現在、18歳までの「学童期・思春期メッセージ」をブラッシュアップする編集会議を、オンラインで月1回、開催しています。
第13回の9月10日は、4名の医師と、4名のきずなメールスタッフが参加しました。
この学童期思春期メッセージは、段階を踏んで育てていく原稿です。
6~18歳のお子さんや保護者の方に向けたメッセージは、団体としても初の試み。
具体的には、3段階にわたってバージョンアップしていく計画となっています。
今は第2段階の原稿制作を進めております。
その原稿制作もほとんど終了し、今回は最後のチェックともいえる回。
第1段階から第2段階のバージョンアップにむけて、精度をあげるべく少しずつ検討を進めてきましたが、いよいよ一区切りとなりました。
【コンテンツ担当の思索録】学童期・思春期メッセージの強化ポイント
原稿制作に目途がついたところで、学童期・思春期メッセージの第二段階がどのようにバージョンアップされたか、私個人の視点で改めて振り返りました。
①生命(いのち)の安全教育の観点
『生命(いのち)の安全教育』とは、文部科学省が掲げる教育方針の一つ。子どもたちが性暴力の加害者、被害者、傍観者になることを防ぐためのもので、発達段階に応じた伝え方が様々考えられています。学童期・思春期は、性の問題と切っても切り離せない年代…今回のバージョンアップで、この観点からの原稿を強化しました。
②学童期・思春期の事故予防を追加
子どもの事故予防は、乳幼児期の誤飲や転落などに始まり、子どもの発達につれて、どんどん変化していきます。学童期・思春期メッセージでは、第一段階では交通事故、水難事故を扱っていましたが、そこからさらに、不審行動への遭遇、飲酒喫煙、依存症等についての原稿を追加し、バージョンアップしました。
③子どものメンタルケアを追加
学童期・思春期は、第二次性徴を迎え、心も体も揺らぎやすくなる年代です。年代を追うごとに「個人差」が出てきて、それを上手に肯定していくことは、ときに、とても難しいこともあります。いじめや不登校の問題、反抗期や親子関係の変化、周囲との比較、社会への関心など、「学童期・思春期の揺らぎ」についての原稿をバージョンアップし、強化しています。
④医療情報(予防接種他、保護者がアップデートしたい医療情報)を追加
親世代が学童・思春期だった頃から、出産し子どもが学童期・思春期を迎えるまで…そこにいたるまでには、10年や20年が経過していることになります。親世代の情報更新に貢献できる内容を盛り込み、バージョンアップしました。エナジードリンクや市販薬から始まる依存症、HPVワクチンのこと、歯科情報、生理痛についての認識等が強化されています。
第2段階原稿は、このようなバージョンアップを経て、いよいよリリースです。(了)
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