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「拡充原稿」第5回編集会議開催報告/「こども大綱」ときずなメール事業(コンテンツ担当の思索録)

2024年1月18日

きずなメールは「テキストでつながり続けるセーフティネット」です。12月27日現在、5万4031人の読者の方とつながり続けています。

より長くつながりつづけるために現在、18歳までの「拡充原稿」をブラッシュアップするための編集会議を、オンラインで月1回、開催しています。

第5回の1月16日は6名の医師と、4名のきずなメールスタッフが出席しました。

今回より、「拡充原稿」の名称を「学童期・思春期メッセージ」とすることになりました。
この言葉は、こども基本法でも使われている言葉です。
以下に引用しておきます。

“新生児期、乳幼児期、★学童期及び思春期★の各段階を経て、おとなになるまでの心身の発達の過程を通じて切れ目なく行われるこどもの健やかな成長に対する支援(第二条2の一より抜粋)”

「妊娠期から切れ目なくつながり続けること」はきずなメールの特徴のひとつでもあります。
今回、学童期と思春期をカバーすることで、より長くつながり続けることができることを目指しています。

そのため、第6回以降は、”「学童期・思春期メッセージ」編集会議開催報告”とタイトルを変えてお伝えします。

またこの学童期思春期メッセージは、段階を踏んで育てていく原稿です。
6~18歳のお子さんや保護者の方に向けたメッセージは、団体としても初の試み。
具体的には、3段階にわたってバージョンアップしていく計画となっています。
今回は、予防接種原稿の細かい言い回しの部分を団体と医師の間で合意し、とうとう第1段階の原稿案すべての完成を迎えることができました。
これから、第2段階の準備について、検討が始まっていく予定です。

今回もまた、医師の皆様のあたたかい言葉と志に支えられ、無事に大きな一歩を進めることができました。

 

【コンテンツ担当の思索録】「こども大綱」ときずなメール事業

2023年12月22日、「こども大綱」が決定されました。

「こども大綱」は、「こども基本法」に従ってつくられ、「こどもまんなか社会」を実現するためにつくられた法律。

私は、こども大綱をつくるにあたって、これまでにはない初めての試みとして、挙げられている6つの項目に着目しました。

特に、その中の6つ目です。

「こども、若者、子育て当事者を様々な方から、対面、オンライン、チャット、パブリックコメント、アンケート、ヒアリング、児童館や児童養護施設への訪問など様々な方法で意見を聞き、いただいた意見を反映するとともに、こどもや若者にもなるべくわかりやすくフィードバックしました」

このフィードバックは、こども家庭庁のHP内の、

に掲載されています。

この資料の後半部分から、「出てきた意見」について、「どのように反映されたか、またされなかったか。それはなぜか」のフィードバックが載っています。

このフィードバックをみていたら、「学童期・思春期メッセージ」をこれから育てていくときに、参考になりそうなことが数多く書かれていました。

中でも印象に残っている部分をいくつかこちらでも紹介します。

(順不同のスクリーンショットです)



 

■「虐待は誰にでも起こりうるが」と書くと虐待を擁護しているように見える。
「虐待は決して許されるものではないが、あらゆる子育て当事者が無縁ではない」に修正。

■「自殺を防ぐ」という表現は、最後の逃げ道さえ塞がれるように感じるのでかえてほしい。
誰も自殺に追い込まれることがないよう、生きることの包括的な支援として自殺対策を推進することなどを追記。

■「家族・異性との関係などに悩んだりする繊細な時期」とあるが「異性」と書くのはやめてほしい
「家族・友人関係や恋愛など」に修正

 

ここで集まっている意見や、行われている編集行為は、「学童期・思春期メッセージ」のことばづかいを考えていくうえで、とても参考になると感じました。

テキストメッセージで届けることができる情報は限られています。

それでも、
どのような「トピック」を、
どの「タイミング」で、
どのような「ことば」で届けることができるのか、
考え続けることで、より良くできる部分が多くあります。

ここまで形にしてきた、「学童期・思春期メッセージ」を、今度は育てていく段階に入りつつあります。

引き続き、検討を続けていきたいと思います。(了)

 

過去のログ
「拡充原稿」第2回編集会議開催報告/コンテンツチームの思索録
「拡充原稿」第3回編集会議開催報告/コンテンツチームの思索録
「拡充原稿」第4回編集会議開催報告/「希望の型」を原稿にも盛り込めないだろうか(コンテンツ担当の思索録)

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