きずなメール・プロジェクト

お知らせ・ブログNews & Blog

【自子中心主義】が【孤育て】を加速させる?

2024年1月25日

広聴アンケートチームの三本松です。

きずなメール・プロジェクト(以下、団体)は、“孤育て”の予防をミッションにかかげ、「情報発信」「育児不安解消」「ソーシャルキャピタルの醸成(地域とのつながり)」を一体的に行うきずなメール事業を全国に展開しています。

本記事では“孤育て”がテーマです。

現行のきずなメールの読者アンケート(広聴アンケート)には、“孤育て”に関する設問として、「今の生活の中で孤独感を感じることはありますか?」があります。アンケートの仕様や設問内容は、毎年検討をし、調整や変更をして、妊娠・子育て当事者の置かれている環境や課題の把握に努めています。

“孤育て”について、(育児当事者として)頷ける有識者の記事があったので、ご紹介します。以下は、東洋大学が運営するサイト「LINK@TOYO」に掲載されている『時代とともに変わる、子育ての考え方。日本を代表するアニメから考える、「孤育て」から抜け出す方法とは。』(東洋大学 文学部教育学科教授 藤本典裕氏)より引用です。

* * *

「現代社会では親が子どもの前に立って手を引いて、親が決めた方向に向けて歩ませるというように、子育ての考え方が変わってきているように感じます。その背景には、母親・父親だけが、特に母親だけが孤立して子どもを育てる「孤育て」や、自分の子どものことだけを考える「自子中心主義」の影響があると考えます。核家族化が進んだ現代では、家庭の中だけに閉じこもりがちになり、親子の関係のなかだけで子育てをしていることが多いのではないでしょうか。孤立して他者に頼りづらい親が、自分たちだけで子どもを“良い子”に育てなくてはいけない、それが“良い親”だという強迫観念にかられ、自身を追いつめてしまうことはめずらしくありません。そうすると、変化の激しい社会の中で、我が子が有利な立場に立てるように取り計らおうとすることにもうなずける側面があります。幼い頃から受験させるなど、親が我が子の人生のレールを敷こうとすることもよく耳にしますね。もちろん親は自分の子どものことを第一に考えてあげるべきですが、子どもを追いつめてしまうことにもなりかねないため、他の子どもを見る視点や子育てコミュニティとの関わりを持つことが大切になるのです。

* * *

「自分たちだけで子どもを“良い子”に育てなくてはいけない」「“良い親”だという強迫観念」。こんなプレッシャーが社会を覆っている感覚があります。
筆者も、幼児を育てている身として腑に落ちますし、これが加速していくと怖さを感じます。待っているのは、大人にも子どもにも窮屈な社会でしかありません。
孤立した状況での子育てにおける社会的にみた問題点だと、大変学びが多い記事でした。

きずなメールの読者アンケート(広聴アンケート)でも、もう少し違う形で「孤育て」の実態が把握できないか、検討中です。(了)

 

カテゴリ
ごとに見る
月ごとに
見る

お問い合わせ

きずなメールの活用・導入について、
その他の内容に関しても、
お気軽にお問い合わせください。

03-6709-6893平日:10時〜16時