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レポート:子どもが生まれて予想外だったことは?〜子育て当事者7918人のアンケートを読み込んで意見交換する勉強会 第2回〜

2024年1月30日

0 はじめに

2024年1月18日、「【連続3回】子育て当事者7918人のアンケート回答を読み込んで意見交換する勉強会」の第2回「子どもが生まれて予想外だったことは?」が開催されました。

勉強会の報告者であるライターの飯島章太が、本イベントについてレポートします。

1 勉強会の概要

NPO法人きずなメール・プロジェクトでは、全国の自治体にて「きずなメール事業」を行なっています(事業についてはこちら)。2022年度、23自治体の約4万人の子育て当事者にアンケートを実施し、7918人の回答が集まりました(データはこちら)。

本イベントは、その7918人の回答に目を通してみて、主に就学前の子育て世帯の「可視化されていない状況/課題」に想像をめぐらせ、意見交換するために行われました。勉強会の概要や趣旨については、こちらをご覧ください。

当日は以下のタイムテーブルで行われました。

①会の趣旨説明
②「統合データ」の説明
③本稿筆者によるアンケート回答の定性分析
④フリーディスカッション

2 すべてが「予想外だった」という22万字の「声」

本イベントにおいて、印象的だったトピックをご紹介します。
「子どもが生まれて予想外だったことは?」と尋ねたアンケートにに対しては、約22万字を超える声が集まりました。その記述をカテゴリーに分析したところ、以下のようなカテゴリーとなりました。

1 育児そのものの大変さ 10万937字
2 生活スタイルの変化    5万9200字
3 政策・制度の利用しづらさ  4万5232字
4 経済的負担          1万9226字

子育て当事者にとって、子育ては始まってみてから初めて気づくことだらけであり、生活が子ども中心となり、家計も厳しく、頼りの子育て支援の制度も使いづらいなど、育児のほとんど全てが予想外であった状況が浮かび上がってきました。

3 まとめ:子育てはどんな人にとっても大変な時期

フリーディスカッションでは、「『子育てという状況がどんな人にとっても大変な時期だ』という理解が世の中に足りていないと思う」などの意見が交わされました。

そこで子育て当事者に支援を届けるには、まず子育て当事者が体調を整えることすら難しい点を踏まえることが重要だという指摘がありました。

この指摘はちょうど、次回2024年2月8日(木)の第3回勉強会のテーマ「出産は交通事故レベル? 出産後の体調は?」にも重なります。興味のある方は、こちらからお申し込みいただければ幸いです。

記事をご覧いただき、誠にありがとうございました。

 

ライター 飯島章太
フリーライター。児童相談所に勤めた後、ビジネスや子ども福祉に関わるライターとして活動。著書に『図解ポケット ヤングケアラーがよくわかる本』 。ブログ「けあけあ 子どもをケアする人がケアされる社会に」(https://mumeinojibunshi.com/)。

 

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