【進行中】子育てにおけるGender equalityを促す/マタニティきずなメール・リニューアル・プロジェクト①2024年11月
コンテンツチームの荻原です。
妊娠期の「マタニティきずなメール」と、子どもが生まれてからの「子育てきずなメール」で構成される私たちの「きずなメール事業」では、年に一度、原稿を最新の状態に保つためのリニューアル作業を行っています。
どちらのコンテンツも医師や管理栄養士による監修を受けており、監修の専門家によるファクトチェック、読者から届いた声の検討、また、妊娠出産、子育ては時代によって変化しますので、その変化への対応などが主ですが、今年は様々な条件が重なり、例年よりも規模を大きくし、新たな視点を追加してリニューアルを行うこととなりました。
きずなメール基金の設立、「ママがお世話をすることが前提に見える」といった読者からの声、父親が積極的に育児に関わる機運の高まりなどを受けて、今回はリニューアル作業の中心に「子育てにおけるGender equality(ジェンダーイコーリティ)」の視点を置き、2025年秋までの期間をかけて、まずは妊娠期の原稿をリニューアルしていくプロジェクトが始まりました。
こちらの背景については、以下のブログをご参照ください。
『子育てにおけるGender equalityとは? 「きずなメール基金」による「マタニティきずなメール・リニューアル・プロジェクト」を開始しました。』
性差にまつわる問題を指し示す言葉はほかにも、「男女平等」「ジェンダー平等」「ジェンダーフリー」 「ジェンダーギャップ」「男女格差」などがあると思います。団体としても、「子育てにおけるGender equality(ジェンダーイコーリティ)」をどのように捉えていくのが適切なのか、明確な答えをもってはいないというのが現状です。妊娠、出産という大きなイベントではどうしても母親に負担が偏りがちで、「男性と女性の機会を均等にする」ことが答えではないかもしれず、妊娠、出産、子育て期おける性の役割の捉え方について、道筋を立てていくことから始めたいと考えます。
そのため、今はまだ日本では耳慣れない「Gender equality(ジェンダーイコーリティ)」という英語表記を使うこととしています。
現時点では、特に妊娠中の女性(プレママ)へのメッセージが多くなっているマタニティ期の原稿リニューアルを実施することが決まっています。さしあたって、「マタニティ きずなメール」における編集視点の変更を掲げました。
Before(現在)
①おなかの赤ちゃんの一般的な成長発達過程
②妊娠中の健康管理(食生活、日常生活等)
③出産に向けての準備、心構え
④子育てに向けての準備、心構え
⑤妊娠中の方々への励まし、応援、祝福
Beforeでは、主な読者として「妊婦」に重きを置き、父親となる男性の講読は「できれば読んでもらいたい」というスタンスが表れています。
After(リニューアル後)
① 胎児の一般的な成長発達過程
② 妊娠中の女性の心身の変化や身体的精神的負担の基礎知識
③ 母親・父親の健康管理(食生活、日常生活等)
④ 母親・父親の、出産に向けての準備、心構え
⑤ 母親・父親になることの生活の変化の基礎知識と子育てに向けての準備
⑥子育てに活用できる地域資源・困ったときの相談先、行動できること
⑦ 親になることへの励まし、応援、祝福
Afterでは、妊娠期から、出産、親になるために必要な知識、情報提供を母親も父親も同じように読み、未知なる子育てに協力して取り組めることを促すようなスタンスに変化しています。
この編集方針に基づいて、私たちに欠けている知識や視点を得、言葉の精査を行っていきたいと思います。(了)