「命を守らなければならない重圧」がパートナーに向かうとき/広聴アンケートより
広聴チームの三本松です。
きずなメールの読者アンケートは広聴アンケートと位置づけ、妊娠・育児当事者の気持ちや育児環境についてもいくつかの設問をいれて聞いています。
その中で、団体のキーワードでもある“孤育て”に関連して、孤独感についての設問があります。子育て期(0-2歳)では、孤独感を感じているのは3人に一人の割合です。
今回、孤独感が「頻繁にある」「時々ある」を選択した方の自由記述式の回答の中に、パートナー(父親)との関係について書かれているものをいくつかみていきたいと思います。なお、この読者アンケートは回答数の9割が母親のため、母親側からの意見に偏る点はご了承ください。
以下は「今の生活の中で孤独感を感じることはありますか?」という問いに「頻繁にある」「時々ある」を選択した方に「よろしければ具体的に教えてください」と自由記述式で聞いたものです。※以下は2023年度に集まった回答の一部です
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■旦那さんが子育てについて深く考えてないと感じると孤独に思う時がある。(子どもの母親(2人目以上)、30代前半、0歳6か月-0歳11か月)
■夫やその親族が体調を考慮してくれない 子どもの健康や安全、生活について調べたり準備する人が自分しかいない(子どもの母親(1人目)、30代前半、0歳6か月-0歳11か月)
■夫に育児の積極性が見えない(子どもの母親(1人目)、30代前半、0歳6か月-0歳11か月)
■パパにこうしてほしいを伝えても何度も改善されない。パパへの子育てや子どもを守るためのやることをもっと教える機会を増やしてほしい。私が言っても言葉を受け取ってくれない。(子どもの母親(1人目)、30代後半、0歳6か月-0歳11か月)
■祖父母(子からみて)の考え方が明治の考え方である 夫の育児への協力は育児ではなく自分(夫)の趣味の範囲であり、子どもの何か具体的なことを調べたりしてくれない(子どもの母親(1人目)、40代前半、1歳0か月-1歳5か月)
■夫が家事、育児に非協力的だと感じてしまう時がある(子どもの母親(1人目)、30代後半、3歳0か月-3歳11か月)
■父親が子供の話に興味を示さない時や、自主的な育児への参加がない時(子どもの母親(2人目以上)、30代後半、2歳0か月-2歳5か月)
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筆者がこれらを読み、忘れてはいけないと思うのが、乳幼児の育児は、赤ちゃんの生命を守らなければいけないプレッシャーが常にあるという点です。寒さ暑さから守る、栄養を与える、生活の中で起きうる事故の防止等。そういった状況のなかで、パートナー(父親)からの理解がない・少ないという状況は母親を追い込めるものだと改めて感じました。
きずなメールの感想に「強制的に父親に登録させてほしい」といった声もいただきます。強制は難しいとしても、きずなメールが父親が生まれてきた子や育児に興味を持つきっかけになればと願っています。そのためにできることを引き続き模索していきます。
最後にご案内です。本記事では孤独感に関する自由記述の一部をご紹介しました。お読みになった感想やご意見をディスカッションする勉強会を開きます。
聞くだけ参加も歓迎ですので、興味があるという方はぜひご参加ください。
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