きずなメール・プロジェクトの井上です。

私たちは「きずなメール事業」を通して、自治体と住民が【弱いきずな】でゆるやかにつながり続けることで孤立を防ぐ取り組みを進めて行きます。

きずなメール事業という「複数専門家によって制作監修されたテキストメッセージ」が、それ自体が読み手の不安軽減や知識向上につながり、子ども虐待のセーフティーネットとして力を発揮するために、団体として「妊娠期の新規登録率を自治体の年間出生数の20％以上」を目標にし、「セーフティーネットの網の目を詰めるアクションの仕組み化」を推進しています。

今回は、きずなメールを読んでいただくための「セーフティネットの網の目を詰める仕組み化」の中で、効果の高い３つの方法をご紹介します。

事例①「子育てガイド」のチェックリストに記載

【活用する制作物】
伴走型支援の「子育てガイド」への記載

★上記のイメージ図の赤枠内の

□　〇〇アプリに登録する　と記載されている箇所を

□　きずなメールに登録する　と表記した子育てガイドを作成しています。

※昨年11月に厚生労働省から通知の、出産・子育て応援交付金の自治体向け説明会の中の、出産・子育て応援交付金の実施・運用の方法（案）という資料の中に「子育てガイド」のイメージがあります。実際いくつかの自治体でこちらの子育てガイドを活用したきずなメール事業の周知が始まっています。

※子育てガイドのイメージのダウンロードはこちら　↓
子育てガイドのイメージ（説明会資料19、20ページ）

【妊婦さんへの渡し方】
妊娠届の面談時に手交し、妊娠期の過ごし方や利用できるサービス等を一緒に確認。チェックリストの一項目として記載。

【効果】
■初めて妊娠を迎える女性とそのご家族にとって、このように手順が分かりやすく簡潔にまとめられているため、実際に支援やサービスを利用する側の妊婦さんも、これから受けられるサービスの見通しやイメージを持つことができる。
■支援やサービスを案内する保健師さんも、この1枚で効率的に案内できる。
■それぞれの支援事業を管轄する担当職員の方も、しっかり事業を利用者に伝えられる。

※神戸市の例
妊娠の届出・母子健康手帳の交付
https://www.city.kobe.lg.jp/a86732/kosodate/maternity/notebook.html#koumoku

妊娠出産・子育てサポートガイド（PDF：2,473KB）

事例②　おめでとうカードの手渡し

【活用する制作物】
おめでとうカード
※団体にて製作可。文言はオリジナルで作成することができます。

【妊婦さんへの渡し方】
母子手帳交付時の妊婦さん面談の機会に手渡しする。

【効果】
■妊婦さんが安心して妊娠期を過ごしてもらえるように、「あなたの妊娠、出産を私たちもサポートします」、というメッセージを伝えながらおめでとうカードを渡す。
■とくに初めての出産を控えた妊婦さんにとって、保健師さんからの言葉は安心感があり、心のよりどころになります。
■自治体の子育て支援が充実してきたこともあり、母子手帳交付時に一緒に渡されるチラシはとても多いです。多くのチラシの1枚として入れ込まれているだけでは見過ごされてしまう中で、保健師さんが直接声がけしてきずなメール事業を紹介することが重要だとわかります。

事例③　事業案内チラシの手渡し

【活用する制作物】
事業を案内するチラシ

【妊婦さんへの渡し方】
妊婦面接員（妊婦面接を専門とする保健士または助産師の資格を持つ職員等）が、手帳交付と同時に行う妊婦面接の中で、にきずなメール事業の案内を行いながらチラシを手渡しする

【効果】
■他事業のチラシと併せてまとめて渡すのではなく、妊婦面接員から直接紹介することで、妊婦の方が興味を持ち、登録するきっかけになっている自治体が多い。
■母子手帳交付時だけでなく、区内の保育園（区立・公立どちらも）へチラシを配布し、施設内に掲示する等、周知協力を依頼している。
■乳幼児健診（４カ月、１歳６か月等）実施時にもチラシを配布することで、母子手帳交付時に登録されなかった方への再周知と出産後に転入された方が登録するきっかけをつくる。

＊　＊　＊

いずれの方法も確実に登録者が増えます。登録者が増えても事業全体の費用は変わらないので、実質的な費用対効果の向上にもなります。ぜひご検討ください。（了）