きずなメール・プロジェクト

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夫を「子育て当事者」にする・なってもらうために。

2024年7月23日

広聴チームの三本松です。

きずなメールは、設立当初は、母親をサポートする取り組みとして始まりましたが、時を経て、母親も父親も「子育て当事者」という位置づけに変わってきています。団体では、きずなメールをパートナーや家族で一緒に読んでもらうように働きかけていますが、読者の9割が母親というのはなかなか変わらない。父親に登録してもらうにはどうしたらよいのだろうというのが正直なところです。

アンケートの自由記述に目を通していると、父親の子育て当事者意識はかなりのグラデーションがあります。筆者が、まわりの子育て世帯の話を見聞きしても、そう感じます。

昨年度のアンケート回答より、夫婦で読んでいるという読者からの記述や関連した記述があったので紹介します。

※以下は2023年度に実施したアンケートの「このメールに対するご感想やエピソードがありましたら、ぜひお書きください。」という設問より自由記述形式の回答の一部です。自治体のきずなメール事業の名称は伏せて(事業名)と置き換えていますが、それ以外は原文です。

*  *  *

(妊娠期の読者)

■夫にも登録してもらい夫婦で利用しているので、今何週何日なのかというところもしっかり把握していてくれて、とても安心。
自分からは気遣ってほしい手伝ってほしいと言いにくいので、こういう形で配信してもらえるととてもありがたい。(赤ちゃんの母親(1人目)、30代前半、妊娠1-3か月)

■夫にも登録してもらいました。出産育児について自発的にはまったく調べない夫ですが、このラインによって父親になる自覚が多少なりとも芽生えたり、妊婦の体調について理解を示してくれやすくなったりしたのがとても嬉しかったです。(赤ちゃんの母親(1人目)、30代前半、妊娠10か月)

■病院の検診があまり頻繁にない時期が特に赤ちゃんの様子がなかなかわからないので、毎日情報があると嬉しかったですし、安心できました。夫婦の会話もこちらのネタで弾みましたし、妊婦の状況について夫の理解も得やすかったです。ありがとうございます。(赤ちゃんの母親(1人目)、40代前半、妊娠10か月)

(子育て期の読者)

■妊娠中から産後まで継続して読んでいます。
読んでよかったなと思う点はたくさんありますが、1番よかったことは、夫が★(きずなメールの自治体事業名入る。以下同)を読むようになってから子どもの様子や私の様子を気にかけてくれるようになったことです。
ラインで定期的に送られてくるので、必ず読んでくれて、★が夫婦の朝の話題になることも多いです。
私自身も初めての子育てで子どもの成長に関して不安なことも多いのですが、★にその月齢の子どもによく見られることだと書いてあるだけでホッと胸をなでおろすことが多々ありました。
悩みが解決しても次から次へと悩みが現れますが、★を読みながら、夫婦で協力して、情報を共有しながら子育てをがんばっていきたいです。(子どもの母親(1人目)、30代後半、1歳0か月-1歳5か月)

■いつもありがたく読ませてもらっています。
まだ生まれたばかりの時は、夫が必ず目を通して私の体調にまで気を配ってくれたりしたので本当にありがたかったです。
また初めての子で、わからないことが分からない状態なので、いろんなことを教えていただけてありがたいです。(子どもの母親(1人目)、30代前半、1歳6か月-1歳11か月)

■とても楽しく読んでおります。「もうすぐ生後1000日なのね」と、分かるのが地味ですが一番嬉しいです。
夫も子育てをすることが当たり前だという自覚を持ってほしくて、妊娠期自分が登録した時に登録を促しましたが、なぜかうまく登録できず、来たのを教えてくれればいいよと言われたのが、すごく腹が立ちました。妊娠中、産後のホルモンのこととか、母の気持ちとか、言いづらい事を自ら知って欲しかった。こちらからわざわざ言うには共有しづらい内容を自分で見てほしかった。私からもうすぐ500日だよとか言うだけじゃなくて、自分で知って、私に言って欲しかった。すごく残念でした。きっとこの気持ちを彼が知ることはないと思いますが、(事業名)が来る度に、その少し切ない思いも思い出してしまいます。
でも本当に楽しく読んでおります。3歳までもう少しですが、よろしくお願いいたします。(子どもの母親(1人目)、30代後半、2歳6か月-2歳11か月)

■夫に知って欲しい情報は写真を撮って送っています。(子どもの母親(1人目)、40代前半、0歳6か月-0歳11か月)

■メールからLINEに配信方法が変わってから、夫が「登録がめんどくさい」と言って読まなくなってしまいました。
できれば、母子手帳配布時の手続きを待っている間など、その場で登録を勧めてほしいです。
母親が来ることが多いと思うので、そのチラシだけ母子手帳に挟んで渡していただいたりすると帰宅してからも忘れずに済みます。
また、以前夫に4ヶ月検診を頼んだところ「母親が来る前提の問診ばかりで驚いた」と話していました。子育てに疎外感を感じたそうです。
ごく一部の方を除いて、当事者意識のない父親が多いように思います。
★、母親よりも父親にこそ読んでもらいたいです。(後略)(子どもの母親(2人目以上)、30代後半、0歳6か月-0歳11か月)

*  *  *

ふたりで読んでいて、不安が減るなど良い影響がある、母親側が登録を促しているというのはちらほら見受けられました。最後の記述にもあるように、自治体の保健師さんといった第三者から登録を促してもらうのが一番効くのかもしれません。まだ数は少ないですが、これらの読者からの声を原動力に、自治体と協働して父親に登録してもらう工夫を引き続き検討していけたらと思います。

すでにいくつかの自治体では父親向けの周知に力を入れているところがあります。ご興味のある方はこちらもご覧ください。(了)

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