きずなメール・プロジェクト

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包摂的社会実現に向けた取り組みとしての「こうべ子育て応援LINE」と「やさしい日本語版」配信

2023年2月24日

きずなメール・プロジェクトの井上です。

神戸市では、現在配信中の「こうべ子育て応援メール」について、さらに多くの方に利用していただくため、令和5年2月1日より配信媒体をメールから神戸市公式アカウントLINEに変更し「こうべ子育て応援LINE」として配信を開始しました。

■こうべ子育て応援LINE(妊娠初期~3歳誕生日まで):詳細はこちら

これと同時に、より孤立しがちな外国人妊婦の方や子育て世帯に寄り添うため、「やさしい日本語」での子育て情報LINE配信サービスを同日、開始しました。

■KOBE子育て情報(やさしい日本語)(妊娠初期~3歳誕生日まで):詳細はこちら

「やさしい日本語」で配信される出産・育児の基礎知識は、団体で編集制作を行った「きずなメール やさしい日本語版」です。日本に住む外国人の方を対象に、孤育てを防ぐセーフティネット強化を目的として2020年11月から制作がはじまりました。(制作までの流れはこちら

現在、日本で生活する外国人の妊産婦さん・子育て中の方、そのご家族への支援は少しずつ増えてきていますが、近くに行政の支援があるという情報が当事者に届いていない現状があります。

この社会課題に向けて、神戸市ときずなメール・プロジェクトの間で『「やさしい日本語」での子育て情報配信に関する協定書』を結び、この度のKOBE子育て情報(やさしい日本語)の配信となりました。

* * *

神戸市ではこれまで「役所をやさしく」の観点から市内在住外国人への情報提供の充実をはかるため、簡単な単語・文法を使用する等、日本語初級者の外国人にも分かりやすいように配慮した日本語の活用に取り組んでいます。

「やさしい日本語」が生まれるきっかけは、1995年に発生した阪神・淡路大震災だったと言われています。当初は外国人居住者に多言語で発信することを検討していたものの、そうするには時間も手間もかかる。それよりも日本語も英語も母国語ではないが、簡単な日本語ならばわかるという方々に向けて「やさしい日本語」で「命を守る」情報を伝えようということから開発されました。

非常時という点では、「きずなメール事業」も非常時には「緊急連絡手段」に早変わりすることができます。

「きずなメール事業」には、2つの水準があり、第一水準が情報知識提供機能、そして第二水準が、「弱いきずなでゆるやかにつながり続ける」機能です。

第一水準の情報知識提供機能、つまりエビデンスに裏付けられた情報と知識は、読み手の知識向上と不安軽減につながります。

第二水準の「弱いきずなでゆるやかにつながり続ける」機能、これはきずなメールのテキストメッセージは「必要な時」に「必要な分」だけ配信されるステップ配信という点が特徴であり、このように平時から「弱いきずなでゆるやかにつながり続ける」ことで、非常時には「緊急連絡手段」として読者に情報提供することが可能になります。

「やさしい日本語」という伝わりやすい言語を用いて「ゆるやかにつながり続ける」ことは、ことばを通して互いを尊重する包摂的社会の実現にむけたひとつの方法だと思います。

この度のKOBE子育て情報(やさしい日本語)の配信を契機に、出産・育児に関する支援情報へ「やさしい日本語」の活用がこれまで以上に広まることを願います。(了)

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