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【読者の声】産後の夫婦関係「良くなった」「悪くなった」あなたはどちら?

2023年2月24日

広聴チームの三本松です。今回のテーマは“産後のパートナーとの関係”です。
アンケート結果をつらつら読んでいると、どうしても気になる課題です。筆者自身が産後を振り返っても(夫との間で不協和音が鳴り響いていました)、重要なテーマだと感じています。
では、アンケートに書かれた当事者の声を共有していきたいと思います。

子育て期のアンケートでは、「現在子育てをしながら、子どもが生まれる前には「想定していなかった」「知らなかった」ということがありましたら、ぜひ教えて下さい。」という問いがあり、パートナーについての記述も一定数見受けられました。

関係が悪くなったというものと、きずなが深まったというものと両方があり、コインの裏と表のようですが、何が影響しているのでしょうか。

数としては「関係が悪くなった」が多かったので、先に紹介します。
※原文のママですが、改行と一部パートナー以外の話題が長いところはカットしています。

■パートナーとの喧嘩が増え、関係が悪くなっていること。産後クライシスの話は妊娠中から知っていたし、パートナーとも話し合って準備していたつもりだったが、実際は思ったより関係が悪化してしまった。(子どもの母親(1人目)、30代前半、0歳6か月-0歳11か月)

■長い付き合いの中で夫がもっと育児に協力的な人と想定していたけど、想定よりずっと非協力的で子どもを愛ではするけど、育児に関心が薄くかなりショックだった。育児自体に関しては大変だけど、想定以上に我が子が可愛い。こんなに可愛いと思うと思わなかった。(子どもの母親(1人目)、20代後半、0歳6か月-0歳11か月)

■産まれてからも子育て、家事に対する夫の興味関心がこんなに薄いとは思わなかった。自分でも産後すごいイライラして大変だったが、祖母も夫も産後の母のメンタルがヤバいことを全然知らなくてさらにそれでこっちのイライラが増すという悪循環でした。お金のことも含めて子ども産んだらハッピーなだけじゃないことをもう少し中学高校など学校とか市のパパママ講座でも勉強すべきだと思う。(子どもの母親(1人目)、30代前半、1歳0か月-1歳5か月)

■ 母乳育児が辛いこと(母乳が簡単に出るわけではないこと)、子育てのしんどさ(赤ちゃんがかわいいだけではないこと)、産後の不安定な精神(悲しくなったり、怒ったり産後の一定期間性格が激しくなった)のため夫婦関係がギクシャクすること(子どもの母親(1人目)、30代後半、1歳0か月-1歳5か月)

■パートナーとの関係の難しさは、子供が生まれる前は考えてもいなかった。コロナ禍も想定外。あらゆる事柄が想定を超えていた。でも子育ては想像していたよりも楽しい。(子どもの母親(1人目)、40代前半、2歳0か月-2歳5か月)

■こんなに眠れないとは思わなかった。産後の身体が自分のものじゃないみたいに感じてお婆ちゃんになったように感じるくらい思うように動けなかった。夫婦喧嘩をほとんどしたことがなかったのに産後はよく喧嘩するようになった。(子どもの母親(2人目以上)、30代後半、2歳0か月-2歳5か月)

■子供が産まれてから、パートナーとの衝突が増えた。ワンオペの辛さや自分の時間がなくなるという想像ができなかった。(子どもの母親(2人目以上)、30代前半、2歳6か月-2歳11か月)

* * *

子どもが産まれてから衝突が増えた、パートナーに対するイライラやショックが生じる。これはなぜでしょうか。この問い(現在子育てをしながら、子どもが生まれる前には「想定していなかった」「知らなかった」ということがありましたら、ぜひ教えて下さい。)へは、大半が大変さ(母乳、寝かしつけや寝ないこと、夜泣き、ワンオペ等々)が書かれていましたが、これらの負担が偏っていることやパートナーに育児や家事の負担が理解されないこと、また二人でゆっくり話す時間が持ちにくいことが要因なんだろうと想像します。数は少ないですが、きずなが深まったという記述にヒントがある気がしました。

■子どもが出来た後では、夫婦の絆がこんなにも強くなるものなのかと初めて知りました。(子どもの母親(1人目)、30代後半、0歳0か月-0歳5か月)

■夫婦の関係が変わること、恋人ではなく、一緒に戦う仲間のような関係になった(子どもの母親(2人目以上)、30代後半、0歳0か月-0歳5か月)

■パートナーが主体的に関わってくれることで夫婦仲が深まり、一緒に子育てする喜びを得られるということ。(子どもの母親(1人目)、30代後半、1歳0か月-1歳5か月)

■子どもがこんなに可愛いとは思ってなかったし、こんなに夫が子育てや家事を進んでしてくれるとは思っていませんでした。もっと一人で頑張ってしっかりしなくてはいけないと思い込んでいました。大変なことや心配なこともたくさんあるけれど、子育て支援で助けてもらえて、思ったより孤独じゃなかったです。(子どもの母親(1人目)、30代前半、2歳0か月-2歳5か月)

* * *
これらの声からパートナーの主体性が重要になってくると言えそうです。筆者のまとめの代わりにもう一つ紹介します。

■夫婦で子育てについて共有することの重要性に気付いた。オムツ替えも授乳も極論ひとりで対応出来るが、オムツのサイズやミルクの量など相談して調べて一緒に考えてくれる相手がいる事が何より重要に感じた。(子どもの母親(1人目)、30代前半、0歳6か月-0歳11か月)

最後に父親の声も2つありました。

■子どもの面倒を見るにあたっての、妻と自分の許容できる範囲(このイタズラは好きにさせていい、ダメ)のギャップが大きかったこと。夫婦間で自分たち自身についての会話が減ったと感じること。(子どもの父親(1人目)、30代前半、1歳0か月-1歳5か月)

■妻の夫離れ(子どもの父親(1人目)、30代後半、1歳0か月-1歳5か月)

* * *
父親の読者は全体の1割に留まっています。それゆえアンケートに集まる声も大半が母親のもので、今回テーマに取り上げるにあたっても、母親サイドからの偏ったものになってしまいます。団体としてはまずこの現状を切り崩すべく試行錯誤を続けていきたいと思います。(了)

※紹介した読者の声は、2022年度のアンケートの「現在子育てをしながら、子どもが生まれる前には「想定していなかった」「知らなかった」ということがありましたら、ぜひ教えて下さい。」の子育て期の自由記述、1830コメントの中から選んでいます。

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