【報告】2年間のリニューアルに一区切りのお知らせ/子育てにおけるGender equalityを促すマタニティきずなメールRP⑫
コンテンツグループの荻原です。
妊娠期の「マタニティきずなメール」と、子どもが生まれてからの「子育てきずなメール」で構成される「きずなメール事業」では、年に一度、原稿を最新の状態に保つためのリニューアル作業を行っています。
どちらのコンテンツも医師や管理栄養士による監修を受けており、監修の専門家によるファクトチェック、読者から届いた声の検討、また、妊娠出産、子育ては時代によって変化しますので、その変化などに対応しています。
様々な条件が重なり、2023年秋~2025年秋にかけて、例年よりも規模を大きくし、「マタニティきずなメールリニューアルプロジェクト(マタニティきずなメールRP)」として約2年をかけてリニューアルを行ってきました。
リニューアルの柱は、「子育てにおけるGender equality(ジェンダーイコーリティ)」です。
「ママがお世話をすることが前提に見える」といった読者からの声、父親も育児をすることが普通になってきたこと、団体内でも男性読者を増やしたいという思いがあったところに、海外の助成団体から助成を受けたことが後押しとなり、このプロジェクトが実現しました。

今日は、2024年度の「プレ・リニューアル」からもう一段階アップデートを行った、2025年度の「メイン・リニューアル」の原稿について、改訂ポイントをまとめました。
①専門家視点でのリニューアル
2年目の「メインリニューアル」では、自分たちが無意識に持っているバイアス(アンコンシャスバイアス)も乗り越えていくことを主眼においていたことから、新しい専門家の方に原稿を見ていただきました。
新たに監修に加わっていただいたのは、信州大学医学部 周産期のこころの医学講座の村上寛先生です。産前産後の母親・父親のメンタルヘルスの視点の強化に取り組みました。以下のような内容の改稿を行いました。
【妊婦に向けた内容例】
→妊娠・出産、親になることをネガティブに感じたときの対応
→気持ちを整えるためのコツ
【父親・パートナーに向けた内容例】
→妊娠という特別な出来事への想像力の膨らませ方
→妊娠中のパートナーのつらさへの寄り添い方
【両者に対する内容例】
→育休情報の追加、伝え方の変更(「とりましょう」ではなく「知識提供」「夫婦で検討」などへ)
→産後うつについて、「よくないこと」という先入観を下げながら知識提供する内容
②読者視点でのリニューアル
アンコンシャスバイアスを乗り越えることの二つ目として、団体外部の様々な立場の方に原稿を読んでいただき、フィードバックをもらう活動も行いました。
子育て支援経験者、子育て当事者、男子大学生などに原稿を読んでいただくことができ、以下のような内容の改稿を行いました。
→難しいと感じる用語の調整
(経腟分娩、マイナートラブル、栄養関連の表記など)
→不安を煽る可能性がある表記の調整
(「痛みが治まるならば」→治まらない場合は?「経過が順調ならば」→順調でない場合は?など)
→配信タイミングの調整
(心拍確認の原稿タイミング、湿布の注意喚起のタイミングなど)
→これまでの週数表記に加えて○か月の併記
→男性にとって受け止めやすい表現への調整
(幼児語を減らす、おしっこ→尿、よくない→その理由の具体化、など)
→役立つ豆知識の追加
(エコー写真はスマホ撮影もおすすめ、エレベーター利用は産後のベビーカー導線の下調べにもなる、など)
③新しいトピックの追加
・多胎妊娠の方に向けた内容の追加
・バースプランについて
・妊娠中の指輪、ネイル など
・RSワクチンの定期接種
④その他、栄養関連の表現調整や、言葉の刷新など
ここまで様々な方にご協力をいただき、検討を重ねてきました。
今回のリニューアルでは、同じメッセージを様々な立場の方が読み、その受け止め方を聞くことができたため、自分自身の見え方が大きく広がったと感じています。
原稿に直接反映できていない部分もたくさんあり、他にもこんな立場の方にも読んでほしいという思いもたくさん芽生えており、まだまだ終わりはないと思っております。
これからも、よりよい原稿を目指して検討を重ねていきたいです。(了)

